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玉蘭荘交流会を終えて 百瀬英樹 /125号

人の縁とは不思議なもので、意外な出来事から人と知り合い、そんな人と交わす会話の中から何かが始まることがあります。今回の交流会も、そんな何気ないおしゃべりがきっかけでした。世新大学で日本語聴講実習Ⅱという授業を受け持つ私は、狭い教室の中だけで語学学習するだけでなく、生きた日本語と接する実践的な機会を学生たちに用意してあげたいと常々考えていましたが、折よく今井さんのほうから、「玉蘭荘と百瀬さんのクラスとの交流会という企画も考えてみてはいかがですか」という願ってもないお話をいただきました。

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玉蘭莊の創立二十周年を慶祝するに当たり、長年思い巡らせておりました「玉蘭莊のシルバー族」を上梓致しましたので、この場をお借りして紹介させていただきます。尚、これにつきましては台湾を始め、日本にて販売させていただき、収益は全て玉蘭莊に寄付させて頂きたいと考えています。何卒ご協力くださいますようお願い申し上げます。価格は台幣三百元、(本円千円、送料(船便)込み)と致します。時代を共に生き抜いてきた高齢の方々や、台湾と日本との関係の歴史を余り知らされていない若い方達へのプレゼントに最適と自負いたしております。五篇からなる内容を簡単にご紹介いたします。

一:玉蘭莊の会員第1号 ~ 野田敦子さん

彼女は所謂「湾生」、つまり台湾生まれの日本人である。祖父は德川幕府末期の某藩の家老に任じられた。時代が変わり父は時計修理を学んで,台北に移り「野田時鐘行」を經營した。敦子さんは台北に生まれ、一高女を畢業した後、日本商社、廈門日本軍部、台灣總督府でタイピストを勤めた。戦後は日本留学の中國人と結婚、三男一女が次々に生まれたものの、夫は出張中に車事故で亡くなり、野田さんが一家の大黒柱となった。
義父母が次々に世を去った後、日本友人から結婚祝いにもらった屋敷は上司に取られ、その後住んだ古い宿舍は豪雨で倒壊した。末子が大学就学中に鬱病で急死、嫁いで子供まで生んだ独り娘がトラックにはねられて即死、敦子さんは中風になり入院した。不幸を重ねて老後を迎えた彼女は堀田久子宣教師の世話で第一号会員として「玉蘭莊」で老後を過ごした。

二:苦悶の人生 ~ 羅梅妹さん

彼女は貧困家庭に生まれ、父母と共に苦難多き幼年時代を過ごした。
高等科を卒業後に逓信部の試験に合格,電信局の交換手となった。結婚後に夫が死亡、再婚後に二男三女が生まれた。継夫の死後に女児の養育の為に家を売ることにしたが、悪い業者に騙され高利貸から借金するに至り、名義の問題で法院に訴えられ、その家を競売にかけられた。濟南教會の許長老の好意で彼の家に暫時住み、後にオーストラリアへ移住して夫亡き長女の家事を助け孫娘の世話をした。そのような状況の中、夜は大学で日語を学び、修士号を取得。その後台湾に戻り、交通事故で植物人になった親友を助け、玉蘭莊の訪問ケア組に参加した。梅妹さんは苦しい環境で子女を育て、それぞれに高等教育を受けさせた。彼女は学に勤しみ、熱心なクリスチャンで、植物人間になった友人に報いる友情は今時の女性の鑑である。

三:戦乱逃避行 ~ 袁呂敏さん

太平洋戰爭末期に呂敏姉妹(日本人)は日本軍官の父と満州に渡った。間もなく父は軍の命令で東京に戻された。ロシア軍は満州に攻め入り、彼女は日本難民と戦乱を避けるに逃亡を続けた、途中に中国空軍の一少尉の世話に因って夫婦の縁を結んだ。男の子を産んで三日目、幌なしの列車に乗って逃亡の旅を続けた。

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「クオレの会」支援金贈呈式/125号

昨年十月、「玉蘭荘創立二十周年記念慈善音楽会」が台北市の東門教会で催され、日本より大阪音楽大学の矢野蓉子名誉教授と阪本朋子教授、四名の声楽家など計十一名が出演のためにお越し下さいました。先生方のすばらしい歌声、演奏は会場の全てのお客様を魅了し、おかげさまで音楽会は大成功を収めることができました。

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玉蘭荘創立二十周年を祝う慈善音楽会は二〇〇九年十月十七日、台北東門キリスト長老教会で約三百名のゲストを招いて開催され、多彩な出演者による豊かなプログラムが華やかに繰り広げられました。音楽会終了後は、教会に隣接する教育館ホールにおいて茶話会が開かれました。これは、来場された皆様を歓待するために会員とボランティアにより準備されたものです。

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マタイによる福音書一:二十三「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」この名は、「神は我々と共におられる」という意味である。

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新年の挨拶 蔡仁理理事長/125号

謹んで新年の挨拶を申し上げます。


歳月流水の如く瞬く間に又一年過ぎ去り、二〇一〇年の新年を迎えます。私が玉蘭荘の理事長に就任してから半年経ちました。この間戦々恐々な毎日を過ごしていますが、理監事、総幹事、幹事、ボランテイア、会員の皆様の熱心なる支持と努力によって創立二十周年の行事、音楽会、バザー等をスムーズに済ますことが出来、ホッとしている次第です。

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鷲のように高くのぼる  高俊明/124号

今日、玉蘭荘の創立二十周年を皆様と共に迎えることができました恵みを、心から神様に感謝致しております。

 聖書に「主は、とこしえにいます神、地の果てに及ぶすべてのものの造り主。倦むことなく、疲れることなく、その英知は究めがたい。疲れた者に力を与え、勢いを失っている者に大きな力を与えられる。若者も倦み、疲れ、勇士もつまずき倒れようが、主に望みをおく人は新たな力を得、鷲のように翼を張って上る。走っても弱ることなく、歩いても疲れない。」(イザヤ書四十章二十八~三十一節)

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一、天安門広場の惨劇

六月三日、二十万の大軍は戦車、装甲車先導の下に、深夜一斉に広場に雪崩込んだ。戦車に蹂躙され、機銃掃射を受けて、広場は一瞬にして血肉とび散る修羅の巷と化した。学生達は逃げ走りながら負傷者を病院に搬送した。随所に炎が上り、証拠隠滅の為、遺体の焼却が行われて居たとの事。

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