玉蘭荘紅白歌合戦 連碧玉 --122号

台湾では、年末になると各テレビ局は各々大晦日や新年のスペシャル番組を放送します。玉蘭荘でも、年末(旧暦)には一年一度の「玉蘭荘紅白歌合戦」を開催します。会員が紅白両陣に分かれ、お互いが歌で競い合う「紅白歌合戦」のことです。

 今年の歌合戦は一月五日に行われ、赤組の組長は長年続けて担当されてきた、ユーモラスで人気者の張明徳常務理事が再任、白組はとても活発で明るいボランティアの新鋭、蔡瓊月姉が担当しました。出場者は、組長が事前に玉蘭荘の喉自慢の中から選んだ歌手達が勢揃いで合戦に挑みました。


 当日昼食を済ませた後、紅白両陣に分かれて、我こそはと意気込んで向い合いました。まずは、司会者(邱明慧理事と私が担当)が両組の組長及び組員を紹介してから、競技のルールや採点方法等を説明し、会員同士の親睦が主な目的の楽しい戦いとはいえ、審査は厳正に行われますので審査結果を尊重するようにと呼びかけました。

又この度は、馬場十寸穂、梅村京子、彭靜枝、陳旭星さんの四名に審査員を担当して頂きました。


 先ずは、両組が赤白のボールを振り回しながら「一月一日」の替え歌を応援歌に歌い、「フレー、フレー」と叫ぶ中、トップバッターは赤組の林孟毅兄が登場、彼は厚みのある高らかな声で「男度胸舟」を熱唱。


次に白組も負けずに呉振輝兄を繰り出し、「コスモス日和」を歌って対抗し、続いて「面影の郷」「祝いしぐれ」「度胸人生」「北国の春」等を一曲また一曲、緊張と興奮の中で次々と歌いあいました。応援隊も少しでも多く点数を稼ごうと、皆童心に帰って大声で「ガンバレ、ガンバレ」と叫び続けました。


我らが美菁幹事はゆっくりと観戦する暇もなく、会場を駆け回りながら貴重な瞬間や表情を一つ一つ捕らえ、楽しい一時を見逃さないようにカメラに納めてくれました。

 間もなく午後二時、ティー・タイムの時間がやってきました。緊張が暫しほぐれ、ボランティアの姉妹達が香しいコーヒーと美味しいお菓子で、緊張したお爺ちゃんお婆ちゃん達を、ほっと休ませてくれました。

しかしながら、皆お菓子を食べながらも点数が気になるようで、十五分間の休憩さえも終了を待ちかねる様子でした。審査員が入場して黒板に書き出される前半の点数に、全員の目が注がれました。


中間発表の結果は白組が一先ずリードで、瓊月姉の率いる応援隊は大きな歓声を上げ喜び合いました。それから引き続き後半の戦いが始まりました。

 楽しい時は何時も早々と過ぎ去るもので、最後に「北上夜曲」「宵待草」を歌い、十六曲の歌を全部歌い終えました。審査員は採点の為暫らく退場し、最終点数の計算をしている間にも皆さんまだまだ厭き足らず声高らかに何曲も演歌を歌い続けていました。

審査員が会場に戻り点数を発表しましたが、思いもよらぬ意外な結果で、赤組が三〇三九点で白組の二九九六点を上回り、逆転勝利を収めました。


最後に夫々賞品を受け、全員揃って楽しい思い出の写真に収まり、今年の「第七回玉蘭荘紅白歌合戦」の幕は下ろされました。

神の祝福が皆さんの上に注がれ、楽しい平安な新年を迎えることをお祈り致します!


(常務理事)

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