春のピクニック／陳旭星－（１２７）

今年の春のピクニックは四月二十七日〔水曜日〕、「基隆観光」ということに、先月の運営委員会で提案され決定しました。

神様のみ恵みにより、当日はとても良いお天気となり、私たち一行四十一名は許石枝前理事長のご祝福のお祈りによって玉蘭荘を出発しました。

基隆へは台北からほぼ三十分間かかりますから、ツアーバスの中で皆はカラオケを歌いながら、まず、今や古跡とされている「七堵駅」を訪れました。

‧汽車の七堵駅

七堵駅は一八九七年日本人が台湾を植民地として治めた時代に、当時、日本国内の鉄道線にある駅をモデルとして建てたものでした。建物は狭い駅の敷地を配慮し、屋根は切妻と入母屋二つの形式を用いて建てられました。それより前の時代、一八九一年清の時代、劉銘伝氏は台北の鉄道交通計画の中で基隆の八堵において鉄道と波止場を設計していましたが、その後日冶時代に変わり、八堵の鉄道駅名は「七堵駅」と名づけられたという経緯があります。北台湾の鉄道ネットワークは時代につれ、地下鉄に移り、七堵駅は2007年に役目を果たして、政府の政策によって、古跡となり、国内外の旅行者の一つの観光スポットに成らざるを得なくなりました。

七堵駅を訪れた玉蘭荘の私たちも、今では既に高齢者となりましたが、その完全に残されてある七堵駅を見物しながら、

昔の蒸気汽車がこの駅を通り、乗客を基隆や台北へ運ぶシーンを想像しながら、時の流れを痛感しました。皆は駅前で団体記念写真を取りました。

‧基隆市原住民カルチャープラザ

基隆の正浜路にある原住民カルチャープラザは面積約二○○ヘクタールを占める五階たての建物で、その６０パーセントは丘の絶壁に建てられています。プラザは二部分に別れ、その間に一つの吊り橋があります。プラザの一部は海岸に面して、基隆港と基隆嶼が眺められます。原住民カルチャーを陳列するウィンドーの中は台湾原住民各族の物で、その特徴的な彫刻や着物などの文物が並べられています。又、原住民の伝統的なマスクや室内の飾り物，手作りと活動写真なども、あれこれ陳列されています。私たち一同は、まず、プラザのスタッフに案内されて、原住民カルチャーの紹介をＶＣＤで説明していただきました。そして二階から五階までのショウルームを自由に見物したあと、皆はつり橋を渡って、展望台から遠くに見える基隆港と基隆嶼を眺めて、清々しい空気を胸いっぱい吸い、その風景を写真にも収めました。

既に時間は昼十一時を過ぎ、皆はお腹がペコペコで、早速期待していた予約のレストランへ行きました。このレストランは基隆で評判の海鮮料理で、フルコースを皆で愉しく、又美味しくエンジョイすることが出来ました。

引続いて、午後のコースは基隆市史蹟館、基隆中正公園と碧砂海港のスーパマーケットを見物する予定です。

‧基隆市史蹟館

基隆市壽山路にある基隆市史蹟館は、嘗て市長官邸の「紫微山荘」でしたが、現在では基隆の輝かしい足跡が展示され、基隆の人々の歴史物語を記録しています。

館内は三つの展示エリアに分かれており、床に埋め込まれた古い写真の一枚一枚が基隆市の発展の軌跡を物語っています。

館の右側には、奇跡を示す回廊があり、曲がりくねった中を歩いていると、まるで、時空のトンネルに足を踏み入れた感じになります。中でも多くの砲台の模型があり、「白米甕砲台」、「海門天險」、「大武崙砲台」、「二沙灣砲台」、などがあります。砲台の模型のほかにも「架棟厝」、砂金が発見された「大華铁橋」、又、懐かしさを覚える「基隆老街」、「義二路商業エリア」などがあり、じっくり参観すると、基隆の特別な姿や歴史を感じることが出来ます。

当館の左側には、特別展示スペースと小会議室があり、基隆市文化局によって定期的にさまざまな特別展示が行われています。私達はこの史蹟館を見物しながら、基隆の発展史が少し見えるような気がしました。

‧基隆中正公園

基隆中正公園は基隆港の東側の大沙湾の山の上にあります、山のてっぺんに七・四丈の観音仏像が建てられ、その五階から見下ろすと、クルーザーやコンテナと郵船が基隆港を出入りしているのが遥かに見えます。公園の中には市立の図書館があり、幾箇所の観海亭も港と海の昼間と夜の景色が勧賞できます。ここにも私たちは景色を眺めながら、美味しいお菓子を皆で分かち合いました。

‧碧砂魚港のスーパーマーケット　

最後に、わたしたちは碧砂海港のスーパーマーケットを一回り歩きながら新鮮なお魚や干し魚を美味しく作られたお店を見物し、一人一人のお好みにより、お土産として多少買いました。

私たちは、楽しい春のピクニック「基隆観光」の一日の旅を終え、台北玉蘭荘に戻った時間は午後の三時五十分でした。神様のお守りで無事に帰ってこられとことを心から感謝いたします。