新年のご挨拶/蔡仁理 理事長-(133)

送舊迎新 --二〇一二年を迎えて 新年のご挨拶を致します


皆さん、明けましておめでとうございます


あっと言う間に二〇一一年も十二月に入り新しき年二〇一二の門口に迎える時と成りました。玉蘭莊の責任を持つ私にとって、二〇一一年に四ヶ月の長時間の留守は、事情とは言え本当に心から済まなく怠慢でありました事、お詫びいたします。


二〇一一年を回顧しまして、私たちの住んでいる世界は又もなんと多災多難の年だったでしょうか?その災難は今でも我々を、波乱と危機の流れの渦の中に巻き込んでいる不安です。一つは、世界全体を陷ち込めた經濟衰退の暴風は、何時止るやも知れない物價騰揚、失業率の增加、收入所得分配の格差の拡大、明日の生活への安全感の喪失・焦慮等の社會問題の深刻化を来たし、そして二つには、三一一東日本大震災を目の当たりテレビから見せられ、生の大津波の破壊力の凄さ、一瞬間に数万人の生命、村落家屋や物産など凡ての喪失の悲况は、人間地獄を思わしめるショックでした。それに加えて福島沿岸の原子力発電所の破壊に依る核物質(放射能)の流出は周辺三〇~五〇キロメートル数十万人

に及ぶ疎開を余儀無くさせられました。


そしてこの核災害が日本海域の生態破壊

のみならず全世界の原子力発電(核開発)

の安全性に大きな疑問を呼び起こしまし

た。人類は核發明によって世界を滅亡に

陥れる危機の存在へと導いたのです。

二〇一一年に世界終未論、地球滅亡論の討論が全世界ブームであった事は見逃せない傾向でした。


見よ、主はこの地をむなしくし、これを荒れすたれさせ、これをくつがえして、その民を散らされる。」(イザヤ書二十四章一節 口語訳)「地に住む者よ、恐怖と穴と罠がお前に臨む。恐怖の知らせを逃れた者は、穴に落ち込み 穴から這い上がった者は、罠に捕らえられる。天の水門は開かれ、地の基は震え動く。地は裂け、甚だしく裂け 地は砕け、甚だしく砕け 地は揺れ、甚だしく揺れる。」(イザヤ書二十四章十七~十九節 新共同訳)

イザヤ書の記されているごとく、この世に於いて「わたしたちの生存の根拠―生活の基」が地の様に揺れ動き砕けても、私たちは愛なる神様が共に居られる事を信じる事の出来る幸いを、信仰で持つことができるのです。「主よ、平和をわたしたちにお授けください。わたしたちのすべての業を 成し遂げてくださるのはあなたです。」(イザヤ書二十六章十二節 新共同訳)その様に共に祈りましょう。

凡てを創造なされた主なる神様はご創造の始まりより凡てを新しくする御力を持っています。「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。
神は言われた。『光あれ。』こうして、光があった。」(創世記一章二、三節 新共同訳)神は混沌の場からすべての秩序を、暗闇より光を、無より生命をお造りに成りました。そうです。今の私達の世界は、混沌状態、暗闇の中で失望、苦しみの嘆きにある様です。凡てが嘆きの元らしい生活に陥り勝ちです。けれども主は今も生きておられます。 「主はひととき、お怒りになっても 命を得させることを御旨としてくださる。泣きながら夜を過ごす人にも 喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる。」(詩編三十編六節 新共同訳)二〇一一年 古きは去りて二〇一二年新しき年を迎えました。新しき朝、信仰による新しい望みで旅路を元気で出発しましょう。 
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