好蘋友合唱団の歌声/胡雅美(重金優子訳)-(135)

五月の第二日曜日は母の日です。四月になるとレストランやデパートなど街の至る所で母の日のフェアが始まり、プレゼント用の商品がたくさん売り出されます。玉蘭荘でも毎年「母の日を祝う」というイベントが行われ、私達「好蘋友合唱団」のミニコンサートを開かせて頂いています。

私達と玉蘭荘との繋がりは、二十三年前に母・胡經妹(西川經子)が玉蘭荘を訪れたのが始まりです。母はその後まもなく天に召されましたが、親友だった劉菊野さんや羅梅妹さんは今でも玉蘭荘に通い続けておられます。とりわけ劉さんは、私たち三姉妹を神へのご奉仕への道に導いて下さいました。そんなご縁から、仕事をリタイアした私と妹の瑠美は玉蘭荘のボランティアに、雪美もまた玉蘭荘のいろいろな活動に参加させて頂いています。

今年の旧正月が明けた頃、私達は玉蘭荘からミニコンサートの依頼を受け、また皆さんの前で合唱をさせて頂ける事に心から喜びました。しかし実は、指揮と編曲を担当している夫が昨年六月に突発性の中風で倒れ、「好蘋友合唱団」の活動は休止を余儀なくされてしまいました。神様のご加護のお陰で、夫は四ヶ月の療養とリハビリを経て、想像を上回るほどの回復を遂げ、年末には週に一度の歌の練習を再開できるまでになりました。その間辛い日々ではありましたが、詩編のこの言葉が常に私たちを支えてくれました。

「主はわたしの力、わたしの盾、私の心は主に依り頼みます。

主の助けを得て私の心は喜び踊ります。歌をささげて感謝いたします。」     新共同訳聖書 詩編二十八編七節

 合唱への気持ちは以前と何ら変わりはありませんが、何しろ長い活動休止の後ですから、声はやはり同じようには出ませんでした。旧正月の三週間のお休みの後、妹の瑠美がメンバーに玉蘭荘の母の日のミニコンサートへの三年目の参加を発表し、私たちはそれからやっと準備と練習に取りかかりました。そしてついに五月十四日、玉蘭荘で私たちの合唱を発表する日がやってきました。今回の演目は讃美歌、クラシック、日本民謡、そして母の日の歌です。瑠美のアイデアで、母をイメージして、私達はみなエプロンを身につけて登場しました。また今回は主人の同級生である鄭水養先生ご夫妻にも二曲の夫婦合唱を披露して頂きました。練習時間の不足のため、「好蘋友合唱団」の合唱はパーフェクトとは言えない出来でしたが、更に練習を積んで、来年はもっといい歌をお聞かせできればと思っております。

 改めて、主が私たちに玉蘭荘でのコンサートの場をお与え下さったこと、私達のみならず、その場にいたすべての人に楽しい時間をお与え下さったことに感謝いたします。また玉蘭荘会員の皆さんに健康と平安、そして主のみ恵みがもたらされますことをお祈り申し上げます。

※合唱団の名称である「好蘋友」は、台湾語で親友を表す「好朋友」をもじったもので(発音は全く同じ)、「蘋」はリンゴの意味です。

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