玉蘭荘創立二十四周年を迎えて/蔡仁理 理事長-(140)

さわやかな涼風の吹き始める秋が、またやって参りました。今年の秋は常夏の台湾では、例年に比べて早めに到来した気がします。それは、今年が数十年来体験した事のなかった、一ヶ月平均三十五~三十七度という酷暑の連続へのお恵みだったのでしょう!秋の気候は、「天高く馬肥ゆる」の清々しさを感じる一方、漢字で、秋と心を合わせると「愁い」や「憂ひ」の時候と思われます。ですから中国語で「多事之秋」と言いまして多事多端の年とも言われます。さて今年二〇一三年を今振り返ってみますと、台湾にとって多事多難な秋だったのではないでしょうか。

全世界の経済不況のあらしに巻き込まれて今年GNPの落下、インフレによる物価の高騰、それに加えて收入の低下(所謂大卒の初任給が二万二千台湾ドル、賃金の圧迫)失業率増加、政治の不安定、賄賂汚職の頻出、二、三度続いた暴風による洪水土砂崩れ、それに伴なう交通事故死傷、農作物の大被害、農産物の消費者価格急騰、食品添加物による不安等々と数え上げるだけでも、まだまだ有る悪いニュース(Bad News)ばかりの年。

しかし幸いにも、私達玉蘭荘が今年も外の風の荒れにめげず、影響も蒙らずに平穏に運営できた事は、神様の恵みと多くの内外の支援者や幹部の努力による結果として、感謝しなければなりません。今年の創立二十四周年記念感謝礼拝も九月十六日に盛大に挙行され、午後のミニ音楽会には国内の音楽家の演奏や讃美操、玉蘭荘合唱団のコーラス、日本からの音楽家のソプラノ独唱等を交えて、しゃれたプログラムが参加者を心から楽しませてくれました。

私達シルバー族五十数名が人生の荒海の旅路を渡っている途上において、玉蘭荘と言うオアシスに辿りつき、毎週の集いにて心蟠りなく交わり、共に愉しく懐かしの歌を歌い、心を開いて語り合い、新しい友を作り、聖書による教えを通じて人生の反省と正しき道しるべを学び、互いに励まし合って愉しく余生を勇ましく進む機会があることは、何と素晴しい事、幸せではないでしょうか?時世は悪しく、人生は荒波に充ち、憂い多しです。

*聖書のみ言葉に我らの生きる道を示されております。

・どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト・イエスによって守るでしょう。(フィリピの信徒への手紙四章六~七節)

・ 疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。(マタイによる福音書十一章 二十八節)
*秋のお年寄りの読み物からご紹介します。

ある日の事です。私は神様に正しい日常生活についてのアドバイスを質問しましたら、神様が私の耳の側でこう囁いて下さいました。
 あなたは太陽の如く、朝には早く起き、そして晩く成らないうちに床に入りなさい。お月さんの如く暗い所で輝き光を夜空において輝かし、鳥のようによく食べて、飲んで愉しく歌って飛びまわり、花のように何時も顔を太陽へ向け、根は強く地に張りつき、忠犬の如く神様に忠誠を尽くし、果物の如く見栄美しく、中身は滋養に充ち、お天道様の様にきちんと到着し、驕らずにそこを離れ、水の様に清らかに動き流れなさい。

凡てに優って、晴れた秋空の如き清い心持ちを整えて、神様のお住みになる所と成る様に。と教えて下さいました。

*秋の祈り:
御旨を行うすべを教えてください。
あなたはわたしの神。
恵み深いあなたの霊によって
安らかな地に導いてください。

(詩編百四十三編十節)
(引用は新共同訳聖書より)

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