今まで通ったことのない道を/理事長 都丸正夫-149

明けましておめでとうございます。新しい年、それは私たちが今まで通ったことのない道です。ヨシュアがその民をつれて、今まで通ったことのない道-ヨルダン川を渡ったとき、神様の命じたとおりに、十二部族からそれぞれ一人ずつ選び、川の中から石をとり、その十二の石で記念碑を造ったのです。それは、神様がそこで何をなされたかを忘れず、永遠に語り継げるためでもありました(ヨシュア四:一- 七)。神様が私たちを通してなされたことをその節々で記念することは大切なことです。なぜなら、私たちはすぐ忘れてしまうからです。

私の家族にとっても幾つかの記念碑があります。その一つは、娘の進学の時でした。台湾には、日本人学校がありますが、高校はありません。三つのオプションがありました。一つには、大部分の日本人家庭が選んでいますが、日本に帰国するという選択です。二つには、台北のアメリカンスクールに行くという選択ですが、経済的に不可能でした。残されたもう一つの選択は、今まで誰も通ったことのない道(ヨシュア三:四)でした。それは、台湾の高校です。その時私は台湾に宣教師としてもうすでに二十年生活していましたので、娘の教育のために帰国してもなんら問題にならないはずでした。しかし、神様の私たちへの導きは、私たちの思いとは違うところにありました。祈り求めれば、求めるほど、神様は私たちに今まで誰も通ったことのない道を歩むようにということでした。一番辛かったのは、そのことを娘に話さねばならなかったことです。娘にしてみれば、自分の意思とは関係なく、自分の人生が決められていくと言う不安、台湾の高校でやっていけるかという不安であったにちがいません。でも、神様が与えた道ならば、娘たちにとってもいちばんのはずだと説得しました。娘たちも何度泣いたことでしょう。しかし、神様は、誰も通ったことのない道で、私たち家族を、娘たちの勉強を支援してくれた多くの姉妹たちとともに、高校そして大学を卒業するまでしっかり見守ってくださいました。このことで帰国するか迷っていたその翌年、私が台湾ナビゲーターの総責任者として選ばれ、台北の宣教だけでなく、台湾の宣教およびスタッフをサポートすることになるとは思ってもみませんでした。

神様は、二〇一六年に、誰も通ったことのない道に私たちを導くかもしれません。しかし、その道は、祝福の道で、神様を身近に感じて生きられる素晴らしい道なのです。もし、「契約の箱」が先頭に立って行ったように(ヨシュア三:六)、神様に従い導いてもらうならば。もう一つ大切なのは、共に歩んでくれる信仰の友です。アフリカのことわざに、「急ぐなら、一人で行け、遠くまで行きたいなら、共に歩め。」(If you want to go quickly, go alone. If you want to go far, go together. )とあります。信仰の旅は、遠いものです。一緒に励まし合って行きましょう。

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