周美慧さんを偲んで/陳旭星

美慧さんが玉蘭荘の活動へ初めて参加された時、私たちは、謙虚で上品、そして非常に親しみやすいかただという印象を持ちました。彼女はいつも明るい笑顔で会員たちに挨拶を交わし、教室の前のほうの席に座り、礼拝や講義に熱心に耳を傾けておられました。ご自分のiPadを巧みに使い、写真を撮って記録されていた姿が印象的でした。美慧さんはクリスチャンとして、積極的にキリストの愛を人と分かち合い、キリスト教の福音を述べ伝えておられました。

 玉蘭荘は台北市政府・社会局に認可された高齢者の日本語での活動センターであり、その主旨は、「キリストの愛をもって憩いと活動の場を提供し、高齢者が愛と喜びのうちに相互にいたわり合い、より充実した生活ができるようサポートする」というものです。玉蘭荘の運営委員会の中に「関懐組」という組があります。美慧さんの玉蘭荘活動への熱心な参加ぶりや、悩みを抱えた会員への優しい対応から、この「関懐組」の副組長をお務め頂いたこともあります。

美慧さんはとても幸せで円満なご家族に恵まれておられたと思います。八十歳の誕生会には、たくさんのご家族が集まり、盛大に祝福されていました。玉蘭荘の仲間もご招待頂き、ご家族の皆さんとともにお祝いしました。その祝賀会のプログラムは、美慧さんが全て企画されたもので、とても暖かい雰囲気の中に彼女の素晴らしい才能を感じました。またその時、私たちは美慧さんのお子さんたちがみな優秀で、ご子息のお一人が牧師で、台湾で牧会をなさっていることを初めて知りました。

美慧さんはご家族の事を常に愛し、気にかけておられました。アメリカに住んでいる孫たちへも頻繁に手紙を書かれていました。しかし、お孫さんたちは中国語が読めません。私はいつもその手紙を英語に翻訳するお手伝いをしておりました。

 また、数年前、美慧さんはアメリカ・テキサス州のヒューストンに住むご長男を訪問されました。台湾に戻られた時、撮った写真をiPadで玉蘭荘の会員たちに見せて下さいました。その中に、ご長男と共にJoelとVictoria Osteen牧師夫妻が牧会しているLakewood Churchの礼拝に行かれた時の写真がありました。美慧さんは、「Good News! テレビでの礼拝じゃなくて、私自身が礼拝に出席したのです。そしてOsteen夫妻とこの手で握手もしましたよ!」と、満足げな笑顔で話されたのを、今でもよく覚えています。(Lakewood Church はアメリカで一番礼拝人数の多い教会です。フットボール会場を屋根のある教会にリフォームしたもので、約五万人が礼拝に出席出来ます。毎週日曜日の午前十一時におこなわれる礼拝は、テレビを通じて百ヵ国以上に配信されています)

美慧さんは、何度も手術を受け、入退院を繰り返しておられましたが、退院された時には、必ず玉蘭荘ヘ来られていました。「私の退院は神のみ旨で、皆さんと会えるのは神のお導きです。」と、彼女はいつもそう言って、笑みを浮かべておられました。そのお姿に、何度も胸が熱くなりました。

美慧さんは天に召されました。この世の人生を終え、イエス様が聖書に述べておられるように、神様が美慧さんのためにご準備されたとても美しく栄耀な天国へ戻り、永遠に神と共に住んでおられます。

使徒パウロは「私は戦いを立派に戦い抜き、決められた路を走りとおし、信仰を守り抜きました。今や、義の栄冠を受けるばかりです...」と言っています。(テモテへの手紙II 四 ‐七、八) 

美慧さんは、正にその通りで、この世の戦いを見事に戦い抜かれました。決められた路も走り通し、信仰も守り抜かれました。

我々は信じます 。神様はすでに義の栄冠を美慧さんにお与えになられたと。それは何よりも祝福すべきことでしょう。願わくは、神の御霊が美慧さんのご家族に、豊かな恩恵をお与えになる事を祈って止みません。

(理事)

※この文章は、去る八月二十五日におこなわれた「周美慧女士追思感恩音樂會」でのスピーチ(中国語)内容を、日本語に翻訳したものです。


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