ボランティアさんのリレーコラム-『新たな出会いに感謝』/獅々堀 秀世 

主人の転勤に伴い、台北に住み始めてから九ヵ月が過ぎようとしています。二〇一三年に家族旅行で台湾を初めて訪れた時には、まさか自分たちが住むことになるとは全く想像もしていませんでした。ただ帰り際、その郷愁を感じる街並みや、優しい台湾の人々に魅了され、いつかまたこの地を訪れたいと強く思ったことは今でも覚えています。願いは叶いました。

少し自己紹介をさせて下さい。「獅々堀」という姓を聞いた方からは必ず「珍しい」と言われます。主人も私も香川県出身で、獅々堀家の祖先は山から下りてくるイノシシの番をして、田畑を守る役割だったそうです。シシを守る(もる)↑シシモリ↑ししぼり、と。特に由緒ある名前ではないようです(笑)。結婚後は足立区の社宅、サンフランシスコ、板橋区、ダラス、江東区と家族四人で暮らしてきました。そして昨年四月、子供たちは日本で就職、私たち夫婦は台湾へと、新たな生活が始まったのです。

玉蘭荘を知ったのは、日本人会の会報「さんご」でした。ドキドキしながら初めて伺ったのが昨年十月。以来、毎回会員の皆さんや先輩ボランティアさんと一緒に楽しいひと時をすごさせていただいています。二〇一七年、私は義母の病気をきっかけに仕事を辞め介護の資格を取りました。特別養護老人ホームに勤務したものの、生半可な覚悟と体力では続けられないと感じていた頃、主人の転勤話が出ました。仕事としては続かなかったけれど、何か自分にもできることがあればとの気持ちもありました。

会員の皆さんの多才ぶりには本当に刺激を受けています。器用に手芸作品を作られ色彩感覚も抜群、数独の計算やクイズも軽々とこなし、博識で話題も豊富。カラオケの最新曲もよくご存じで歌も大好き。聴講時も真剣。常に朗らかで、何事に対しても積極的に取り組まれるご様子はまさに私が将来こうありたいと思う姿です。

これまでの多くの出会いや様々な経験が今に繋がっていると感じる今日この頃、新たに玉蘭荘で出会えた皆さまとのご縁に感謝しつつ、台湾で暮らせることにも感謝しつつ、一日一日を大切に過ごしていけたらと思います。これからもどうぞよろしくお付き合い下さい。

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