ともにおられる主と/宣教師 松本望美

新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るい、中国やアメリカ、イタリアなどで多くの死者を出し、医療崩壊が起き、経済は大きく傾きました。日本では非常事態宣言が発令され、東京では連日百人以上の人が感染し続けました。私たちの生活が変わり仕事の仕方が変わり、すべて「自粛」ムード。予定はすべてキャンセルさせられ、当分の間は予測不可能に。「パンデミック(大規模感染)」「ロックダウン(都市封鎖)」「オーバーシュート(爆発的に増える感染者)」などカタカナ用語がニュースの中に流れ、国民の不安をあおりました。

日曜日には、礼拝を捧げるために教会に行くという当然なことが、今や当然でなくなり、教会での集会は休止され、家庭でネットを通じての礼拝に切り替わりました。しかし、どんな状況の中であろうともいつでも主は私たちを招きいれてくださっています。

「イエスキリストは、昨日も今日もいつまでも同じです。」(へブル十三章:八節)

今日も、主が「わたし(キリスト)は、あなたがたに平安を残します。わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。」(ヨハネ十四章:二十七節)とおっしゃっています。

どんな時でも、どんな状況の中にあっても、主がともにおられる真実と愛が私たちをとりまいています。

「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。
たじろぐな。わたしがあなたの神だから。
わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。」(イザヤ四十一章:十節)

目には見えない主がともにおられ、また信じた人々の内に住み、恐れないでいなさい、私があなたの神だからとおっしゃってくださり、愛と正義に満ちた力強い右の手で、私たちをしっかりと握り守ってくださるという約束です。

旧約聖書の中には「恐れるな」という言葉が三百六十五回出てくるそうです。私たちは毎日のように「恐れないでいなさい」と優しく声をかけていただいているのです。そして、しっかりと手を握っていてくださるのです。主は私たちを強め、励まし、助けてくださいます。

NHKの大河ドラマ「八重の桜」で、主人公の八重の愛唱歌に「讃美歌六百五十一番」があります。

「主が私の手をとってくださいます。どうして怖がったり逃げたりするでしょう。やさしい主の手にすべてをまかせて、旅ができるとはなんたる恵みでしょう。」

私たちは人生の旅路の中でこの困難な状況の中にあっても、主の御手に支えられ、導かれて歩んでいくことができるのです。

主がともにいてくださる人生は、聖なる一瞬一瞬の積み重ねなのです。その一瞬一瞬の真ん中に主がいてくださいます。
十字架で私たちの身代わりとなり死なれ、また三日目に甦えられた復活の主が、あなたの存在自体を喜び、今日もあなたを招かれ、愛されています。

「あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」(ヨハネ十六章:三十三節)

いかなる困難からも「私たちの主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引き離すことはできません。」 (ローマ八章:三十九節)

主、われらとともにあり。
祝福と平安をお祈りしています。

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