主の愛と恵みの注がれる場所---玉蘭荘/総幹事 陳雪美

昨年の7月より、玉蘭荘で総幹事の任にあたることになり、すでに1年が経ちます。この1年をひと言で表すなら、「私の人生で恵みと奇跡に満ちた年」だったと言えるでしょう。なぜなら、私は日本語学科を卒業したわけでもなく、留学経験も、日系企業での就労経験もありません。それでも、この職責を全うできたのは、主の恵みがあったからこそであり、それこそが奇跡だと思うのです。着任の際には、全く自信もなく、いつまで続けられるかもわかりませんでした。しかし、主の呼びかけに従い、この新たな挑戦に踏み出すことができたのです。幸いなことに、多くの人が私のために祈り、そして、主は必要な時に必要な人を遣わし、一つ一つの職務を果たせるよう支えてくださいました。主が、私に恵みを与えてくださるように、玉蘭荘を慈しみ、ここに集う全ての人を愛してくださっていると感じます。主の御手に導かれ、その恵みの中で、玉蘭荘の運営も円滑にすすめることができました。主は、玉蘭荘に集まる全ての人に草原や水辺を思わせる憩いの場を与えてくださっているのです。

振り返ると、今から10年前の2014年、松本望美宣教師をはじめとする日本の福音宣教チームの通訳補助として、私は、はじめて玉蘭荘を訪れました。交流の際に見た会員の皆さんの生き生きと親しみやすい笑顔は、今でも私の心に深く刻み込まれています。後に、日本語聖書の師である都丸正夫牧師が玉蘭荘の理事長に就任され、その縁により、2018年から私は玉蘭荘の発行するニュースレターの翻訳を担当するボランティアとなりました。ただ、翻訳のボランティアという仕事柄、当時の玉蘭荘の皆さんとのつながりは、主に翻訳をする文章を通してのものでした。今回、玉蘭荘の総幹事に就任し、皆さんと直接交流する機会をもてるようになったのは、本当に嬉しいことです。会員やボランティアのみなさんが、何もわからない私を思いやり、暖かい励ましと助言で支えてくださいました。

玉蘭荘は本当に多くの人の心血が注がれ維持されてきました。過去の記録を見返すと、歴代の理監事会役員及び総幹事、幹事、ボランティアの皆さんの尽力と熱意がまざまざと感じられます。現在でも、さまざまに甘苦を味わうこともありますが、多くの皆さんが強い志で、金銭的、時間的に支えてくださったからこそ、玉蘭荘の今があるのだと実感しています。

「キリストの愛を以って仕えること」と「日台の交流」が私たち玉蘭荘を支える根幹です。一人のクリスチャンとして、主イエス・キリストにならい、常に喜びに溢れた心で、謙虚に会員の皆さんに奉仕し、玉蘭荘に関わる全ての人のために祈りたいと思います。そして、一人の台湾人として、玉蘭荘を支えて下さる各団体や個人の皆さんと共に、日本と台湾の友好を深め、交流に努めていきたいと思っています。また、今後も創立者である堀田久子宣教師の玉蘭荘設立の精神が脈々と受け継がれること、これからも主の愛と恵みが玉蘭荘に関わる全ての人に豊かに注がれ続けることを切に願っています。

(翻訳:高木友規)
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